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2013年2月11日 (月)

●煉獄とは?…!!

《アナスタシス》◎14世紀/フレスコ/イスタンブール(トルコ)、カーリエ・ジャミィ修道院…[黄泉・よみ(煉獄)]で眠る、アダムやエバらの「旧約聖書」の時代の聖人を、イエスが手を取り、墓から引き起こし救い出す。《黄泉下り》…14世紀/シエナ(イタリア)、大聖堂付属美術館◎[煉獄]の扉を開いて、死者の魂を救済するイエス。右側に押し寄せているのは、「旧約聖書」の聖人たちだ。イエスが踏みつけているのは、悪魔である。イエスが手にする勝利の十字架旗は、白地に赤い十字で描かれることが多いが、ここでは赤地に白い十字となっている。
《煉獄》…善人でも罪人でもない者が行く。◆地獄の一歩手前で魂を浄化…キリスト教では、立派な善人は天国へ昇り、罪人は地獄へ落ちるとされているが、その中間に位置する、ちょっとした罪を犯した程度の一般人はどうなるのか?その答えが[煉獄]だ。そのままでは天国に昇れるほど立派ではないが、地獄に落ちるほどの大罪を犯したわけではない死者は[煉獄]の炎で浄化されることによって、天国に行けるようになる。ただし、プロテスタントやイスラム教徒、ユダヤ教徒は聖書に記載がないとして、[煉獄]の存在を認めていない。初期キリスト教に大きな影響を与えた神学者である聖アウグスティヌスは、「マタイによる福音書」の「人に対するいかなる罪や冒涜の言葉も赦されますが、聖霊への冒涜の言葉は赦されません」という言葉に、死者の罪を償うことができる可能性を見出した。彼は人間に対するちょっとした罪は赦されると考え、[煉獄]が存在する余地をつくりだしたのだ。こうした思想から、彼は「真の煉獄の父」とよばれている。同様に、神学者たちは、パウロが言及した火の刑罰を根拠として、「地獄の火」と「浄化の火(=煉獄の火)」を区別するようになった。◆煉獄の女王、聖母マリア…四~五世紀のものとされる「マリアの黙示録」では、聖母マリアは地獄へ落ちる罪人のために慈悲を見せている。ある物語では、同性愛者の娘が地獄に送られるが、とりなし役を務めて生き返らせるという奇跡を起こし、また別の物語では、罪を犯しはしたものの貧しい者と教会に対する寛大な行為を見せた貴族を、悪魔の群れから救い出している。地獄はいかなる者でも逃げ出せない絶対の場所であるはずだから、マリアが彼らを救い出したのは[煉獄]からに違いないと考えられた。こうした物語は[煉獄]の存在を広め、マリアは[煉獄]の女王として崇拝されることとなる。生者が死者のためにマリアに祈りを捧げることにより、死者は[煉獄]での滞在時間を短縮し、天国に昇りやすくなるのだ。[煉獄]信仰は徐々に広まり、十三世紀にはカトリック教会も正式に[煉獄]を定義するまでになった。

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